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2022年10月 3日 (月)

引作の大楠

引作と書いて「ひきづくり」と読むようです。

熊野に「引作の大楠」と言う、紀伊半島一の大木があります。高さ30m以上、幹回り16mほど、樹齢1500年とか。明治末期の神社統合の頃、伐採の危機にあったが、熊野の地方紙「牟婁新報」の記事を見た、南方熊楠が内務官僚でもあった柳田国男や東京朝日新聞の杉村楚人冠の協力を得て反対運動を展開し、伐採を免れた経緯があります。

そんな有名な大木ですが、長年熊野を歩いているのに、見たことが無いなあと思っていました。場所ですが、下図ご覧ください。

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熊野市と新宮市の間に御浜町阿田和があります。その阿田和から尾呂志街道が尾呂志に向かいますが、その途中、新柿原橋で尾呂志川を渡ると、引作地区に入ります。その引作神社の御神木が大楠です。

しばらく熊野も歩いてないし、見に行こうと思ったのですが、交通の便が悪い。今回立てた計画でも、朝8時前に長島駅を出て、帰りは21時の13時間計画です。その間、現地滞在時間は3時間20分。行き帰りに9時間40分でした。

2022年10月1日(土)

9時08分に多気に着きました。ここで35分待って新宮行きの普通列車に乗り換えます。

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多気は伊勢方面と熊野方面の分岐点です。熊野方面へは特急南紀1号が来ます。

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これに乗ると熊野市駅までは早く着きます。でもその先紀伊井田までの列車が無いのです。結局1時間以上待って、これから私が乗る普通列車に乗ることになります。陸の孤島ですね。

1時間半ほど乗って紀伊長島駅に着きました。伊勢の国から紀伊の国へ入った訳です。熊野灘の景色も楽しみです。でも列車は何故かここで30分停車します(笑)。乗客も殆ど居なくなったので、喉を潤すことにしました。

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11時半ごろ出発し、尾鷲に12時頃着きます。尾鷲も火力発電所が無くなり、景色も変わりましたね。後方は馬越峠や天狗倉岳です。

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ここから熊野までは伊勢路のハイライトですね。車窓も楽しみですね。九鬼、三木里、賀田と過ぎて二木島です。

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新鹿、波田須、大泊と過ぎて鬼ヶ城が見えると熊野市駅です。

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13時10分に紀伊井田駅到着です。先日、新宮から神内神社を見ながら、ここまで歩いてきたので、今日はここから引作の大楠を見ながら、阿田和まで歩くつもりです。

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ここから熊野街道の浜街道を進みながら、途中で海岸を離れて引作神社に行き、引き返して阿田和まで11キロほどです。

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1時15分に出発しました。帰りの阿田和発は4時半なので3時間15分あります。11キロならまあ大丈夫かなと。浜街道を逆に阿田和方向へ歩きます。

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10分弱歩いて、浜街道から外れて左折し、井田神社に向かいました。特に予備知識は有りませんが、井田という名前に惹かれました。

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引き返して浜街道に戻り、道の駅のウミガメ公園に寄りました。ここも何回となく来ていますが、今日はウミガメとの触れ合いができるようでした。

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1時45分頃浜街道に復帰しました。少し行くとモーテルがあり、その横にビキシ様があります。比丘石様と書くようですが、20年前に初めて見た時も、今も、謂れがよく解りません。先日歩いた紀宝町の粥森様も同じです。

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一寸拝んで国道42号線に出ました。ここが浜街道ですが、すぐ山地口というバス停があります。その先をUターンして引作神社へ向かいます。

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この辺りで自分の誤りに気づきました。11キロ3時間はアップダウンを含んでいなかったなと(-_-;)

地形図をよく見ると引作神社神社は標高100m辺りにあります。そこまでのアップダウンはどうなんだろうと。あまりのんびりも出来ないと、気合を入れて登りました。2時15分頃、山地採れとれ市場を過ぎました。

この辺からも、しばらく単調なアップダウンの舗装道路が続きます。

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2時40分頃、ゴルフパークに来ました。どうやら、この辺がピークのようです。

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一寸下っていくと「引作の大楠」案内がありました。

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左折して10分弱で引作神社です。聞きしに勝る巨木でした。

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幹回り15mはさすがに太い。肌に触って、樹齢1500年のパワーを頂きました。

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神社そのものは小さな祠が有るだけです。どこかへ統合されたのでしょうか?

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境内からは遠く熊野灘もちらっと見えていました。午後3時です。阿田和の駅までは5キロ弱、今度は下りでしょうから余裕があります。20分ほどで尾呂志川に架かる新柿原橋に来ました。上流は尾呂志方向です。

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何年か前、上流の尾呂志から阿田和まで歩いたことがあるのですが、その時は引作の大楠に気づきませんでした。県道62号線、通称尾呂志街道を下っていきます。紀南高校を過ぎた辺りに、光明寺というお寺がありました。雲揚館殉難者供養碑とかが有るようですが、そこにこんな看板が(笑)

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諸行無常と恋せよ乙女かと、一寸笑えました。丁度4時に駅前の道の駅に着きました。オークワも入っているので、ここで夜9時までの食料と飲み物を調達します。この道の駅は串本へダイビングに通う行き帰りに、よくお世話になりました。

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これから4時間半の楽しい列車の旅です。車窓には新宮行きの列車が止まっています。

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お疲れ様でした。

 

 

 

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