奈良街道1回目
先日、伊勢西国巡りで、近鉄の桃園駅から十三番賢明寺へ向かうとき、奈良街道が通っているのに気づきました。三重県の街道は殆ど歩いたつもりだけど、まだこんなの有ったのか。と、気になったので調べてみました。
伊勢街道の松阪付近から大和へ向かう道は、六軒から青山峠を越えて阿保宿・名張を経由する初瀬街道と、月本追分から長野峠を越えて伊賀上野を経由する奈良道(伊賀越えならみち)の二つが古くから開けていました。
その奈良道ですが、江戸時代に入り、藤堂高虎が津に入ると、伊賀・伊勢二国を領したため、上野と津を結ぶ往来が激しくなり、伊賀街道として定着しました。その結果、奈良街道は月本から伊賀街道が分かれる五百野までの四里ほどが残るだけとなったようです。
で、伊賀街道の津新町から上野は歩いているので、月本から五百野までを歩いてみることにしました。
2023年12月23日(土)
10時過ぎに六軒駅に着きました。もっと早く出て、五百野まで歩くのも良いんですが、五百野からのバスが2時間に1本なので、今日は久居までの半分にして、次回、時間調整をしながら五百野まで行くことにしました。
5分ほど歩くと伊勢街道に合流します。今年、初瀬街道の歩き始めは、ここを右折したのですが、今回は左折して月本追分を目指します。変わった常夜灯と道標があります。
伊勢街道は何回か歩いています。所々に道標や石仏があります。
形もいろいろですね。
「右からす」と刻まれた道標です。香良洲道というのも有ったようです。
ここからすぐ、合流点からだと20分一寸で月本追分に到着しました。10時34分です。
街道の向かって右に大きな常夜灯、左にこれも大きな道標があります。
左折して、ここからが奈良街道になります。5分でJRの踏切を渡ります。
伊勢街道沿いはずっと民家が続きますが、奈良街道に入ると、畑になり、道標や石仏もさびしくなります。左手に松阪の山々がみえます。写真の左側が多分、掘坂山や観音岳でしょう。右の方は台高になるのでしょうか。
10時55分、中勢バイパスを潜ります。中勢バイパスはたまに走りますが、どこかで途切れているので困りものです。いま、どこまで行ったのかな。
潜ると辻製油という工場があります。そこに珍しく石仏がありました。山の神ですね。
通り過ぎて、少し左に入った所に称名寺というお寺があり、一寸休憩させてもらった。
お寺から15分ほど、11時25分に雲出川を渡る。大正橋です。はるか彼方は青山高原で、風車が見られます。
この辺りは街道が消えていますが、橋の少し下流に渡しがあったようです。
橋を渡ると住友電装の工場ですが、街道はその工場の中を通っていたようです。
工場を迂回しながら歩いて行くと、キャベツ畑が広がり、左手に物部神社があります。
この辺で思い出したのですが、どうも一度歩いたような気がする。このときは奈良街道を歩いたのか、他の歩きで、たまたまここを通ったのか、はっきりしませんでした。とりあえず、物部神社へお参りしました。11時45分です。
物部神社の境内にそって左折し、近鉄の線路沿いに北上します。
線路の向こうにキャベツの郷の看板があります。この看板も見覚えがありました。
帰って調べてみたのですが、2019年にこの奈良街道を歩いていました。すっかり忘れていました(-_-;)。すこし歩いて近鉄の踏切を渡ります。
5分ほど田んぼの中を歩いて右折し、久居の市街へ入って行きます。前方の屋根は宝樹寺です。
一寸登って宝樹寺を参拝しました。ご本尊ではありませんが、鎌倉時代作の石造地蔵菩薩があります。
時間も12時15分、お寺の前の見晴らしの良い空き地で、昼食休憩しました。
久居は津藩の藤堂家の支藩で5万石ほど。ただ築城は許されず、陣屋だったそうです。15分弱で休憩を終わり、久居市街に入って行きます。ここを右折です。
すぐに先日、桃園駅から来た合流点に来ました。
この道標が目印です。
左折して久居駅方面に向かいます。5分ほどで、川方天満宮です。今回は境内に入って参拝しました。
前回は、この近くで奈良街道を外れ、賢明寺へ向かいましたが、今回は当然ですが街道を歩きます。市街の街道は、判り難く折れ曲がっています。地図でご確認ください。
本屋さんがありました。最近、私も本を読んでいないのですが、町の本屋さんも少なくなりましたね。よく頑張っておられると思います。
この辺りは本町通りというようです。久居駅も近づいたころ、レストラン伊勢屋という食堂があります。前回はここでランチをしたようです。今日はお休みでした。
ここから少し歩いて、久居駅に一番近そうな辺りで、今日の歩きを終わりにしました。駅に向かうと、久居八幡宮がありお参りしました。
13時12分に八幡宮を出て、久居駅には25分頃に到着しました。
ここは30分毎に電車の便があるので、うまく出発時間を調整して、残り半分を歩こうと思います。正月明けの楽しみですね。
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