初瀬街道6回目 名張から室生
松阪の近く、六軒から桜井まで90キロ余りを8回に分けて歩いている、初瀬街道の旅も6回目を迎えました。今回は三重県の名張から奈良県に入り、女人高野室生寺の最寄り駅、室生口大野まで12~13キロを歩きました。
今日はゆっくり11時に近鉄名張駅に着きました。特急も停まるので朝ものんびり9時過ぎに家を出ました。
名張は古くからの宿場町で、街道筋は趣があります。10月8日に街道市が行われるとポスターが貼ってありました。秋祭りも行われるようです。
大和屋さんという和菓子店が有形文化財で、初瀬街道沿いです。
造り酒屋さんの建物も歴史を感じさせます。
近くに江戸川乱歩先生生誕地の碑も立っていました。他にもいろいろ歴史的建物が残っています。藤堂家の屋敷跡もあるようです。駅から25分、11時33分に新町橋で名張川を渡りました。
名張川は北上して京都の月ヶ瀬辺りで木津川となり、八幡市辺りで、宇治川・桂川と合流して淀川となり、大阪湾に注ぎます。橋を渡ると宇陀川にぶつかりますが、その袂に、大きな石の道標があります。
この宇陀川は、ここで名張川に合流するのですが、初瀬街道は宇陀川の両岸どちらでも良いようです。我々はそのまま宇陀川を渡らず右岸を歩きました。川の右岸・左岸は上流から見て右を右岸、左を左岸と言います。下流側から見るのは、左股・右股という場合に限られます。
20分一寸歩くと、街道は川から一寸離れます。すると左手に阿弥陀寺跡があります。今は阿弥陀像が無いお堂だそうです。
すぐそばに、大きな道標もありました。そこから3分、右側に丈六寺があります。真言宗のお寺で、三重四国などの巡礼で来たこともあります。
ここの境内をお借りして、昼食休憩としました。12時半に出発し、3~4分歩くと街並みを抜け、滝川と言う小川を渡ります。そこに水神様の大きな石碑があります。この辺り、赤目口駅が近く、赤目四十八滝ハイキングの最寄り駅です。
両側になだらかな丘陵地帯がみえる、私の大好きな名張の田んぼ道に入ると、すぐお地蔵さんが有ります。勝運生(しょうけ)地蔵尊と呼び、足の病に効くそうで、多くの草鞋が供えられています。腰にも効くかな(笑)。
途中で右折して、12時55分に宇陀川を渡って左折しました。
ここからしばらく宇陀川沿いを歩きますが、街道の雰囲気があります。
すぐに右手に鹿高神社の参道があります。そこに菅笠日記の石碑もあります。
左手下に小川が流れているのですが、よく見ると白い花があり、梅花藻のようでした。13時頃です。
しばらく川沿いを歩きます。義民の石碑が有ったり、連格子の家があったり、雰囲気のある街道歩きです。10分一寸で国道を横断しますが、その手前右に庚申堂があります。
横断して5分、今度は本格的に国道に合流しました。
ここからはしばらく嫌な国道歩きです。
12~3分歩くと奈良県に入りました。宇陀市です。13時30分頃です。
すぐに近鉄の線路を潜りますが、その手前に六宝地蔵があります。
近鉄を潜ってすぐ、国道の左裏側に石仏群が有ったはずですが、何も案内が無く、車の通行も半端なく多いので、確かめに行くのを止めました。13時40分、街道は左に分かれます。
ほっとしながら旧道を3分も歩くと、左にお堂があり、その前に大きな石標があります。女人高野室生山と刻まれています。室生寺へ行く道のようです。一度歩いてみたいですね。
5分ほどでまた国道を横断し、三本松駅への坂道を登ります。
三本松駅前に付近の街道案内図があり、小休止しました。ここでは伊勢表街道と書かれていました。
駅から旧道を10分ほど歩くと、近鉄の下を潜ります。
街道は等高線に沿って、大きく山側へ迂回しますが、そこに白鳥神社があります。境内のイチョウの巨木が素晴らしいです。黄色く色づくころの眺めは格別で、近鉄の車窓からも、何回眺めたことでしょう。
神社から10分弱、14時22分頃には三本松の旧宿場町に入ります。旧家がいろいろ残り、旧本陣の表示もありました。
旧宿場を越え、少し登ると道路が立体交差します。下を潜って、すぐの細道を左折して室生口大野駅へ向かうのが街道になっています。
初瀬へ向かうなら直進するのが自然ですが、これは多くの旅人が室生寺へも立ち寄ったと解釈しましょうか。下りはじめるとすぐに、北向地蔵がありました。
最近は歩く人も少ないのか荒れています。
7~8分で近鉄の線路を潜り、室生口大野駅の近くに出てきます。14時45分頃です。5分ほど歩いて大野寺の前に来ました。摩崖仏が有名ですね。
線が彫られているだけなので見にくいです。光線の加減で見えます。
近くの食堂へ3時に予約してあったので、丁度3時に到着しました。お疲れ様でした。
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