奥州街道3日目 芦野宿へ
2021年4月2日(金)
今日の行程は太田原宿から鍋掛・越堀宿を経て、芦野宿手前の芦野温泉まで22キロ弱で、そう遠くありません。ただ、鍋掛と芦野の間は二十三坂七曲りと言われた難所だったそうです。幕末の志士清川八郎も、その日誌に、苦労したと書いているそうです。
朝は宿のご主人が6時半に朝食を準備して頂けたので、久しぶりにまともな朝食を食べて、7時過ぎには出発しました。
一寸離れた街道に復帰したのは7時15分頃です。
この辺りは国道461号線です。
街道に出るとすぐ金燈籠交差点があります。金燈籠とは石じゃなく金属つまり鋳造の燈籠と言う意味ですね。ゴールドではありません。渡ると芦野まで21キロの道路標識がありました。今日の行程ですね。
すぐの通りを左折し、すぐまた右折します。右折するホテルの角に旧奥州道中という新しい道標があります。龍泉寺という立派なお寺がありますが、その隣に鱗屋という歴史ありそうな店があり、五月人形が飾られていました。
太田原神社でまた国道に戻ってきました。蛇尾(さび)川という珍しい名前の川を渡ります。さびとは禊の意味だとか、暴れ川の意味だとか説があるそうです。
橋を渡ると国道は右へ黒羽方面に向かいますが、街道は左に分かれて県道72号線となります。富士電機を過ぎると平家豪族瀬尾家の館跡があります。7時48分頃です。
更に10分一寸、8時頃に左手に中田原の一里塚があります。道路拡張工事で1基は取り壊され、これは半分削られた状態で移設されたそうです。
一里塚から1キロ弱、棚倉道との追分に道標があります。この追分は紫衣を禁じた江戸幕府に抗議した沢庵和尚や高僧を、幕府が流罪にしたさい、この追分で分れたとの史実があるそうです。
追分から10分ほど、8時26分に、この地方の名木高野槙がありました。
すぐに如意輪観音の像があるというので探していたのですが、それらしい像がありません。ひょっとしたらこれかな。
さらに10分ほど歩いた郵便局の手前に弘法大師碑があるので探しましたが、よく解りませんでした。弘法大師も奥羽を訪れているのですね。更に10分歩いて8時51分。左手田圃の一寸奥に、麻疹地蔵堂がありました。
境内には他にも宝篋印塔など石仏も多々ありました。県道182号線を越えて、麻疹地蔵堂から17・8分、9時10分頃、那須湯道追分道標があります。一緒に十九夜塔などがあります。隣は愛宕神社です。
那須湯本温泉は那須七湯の一つで芭蕉も訪れています。ここからコンビニの有る十字路を過ぎ、10分ほど歩いた左手に明治天皇碑があります。ここで休息されたそうです。
疲れてきたので道端で小休止しました。この道筋は原野が多いのですが、所有者の表示も有るので、別荘地か何かに分譲されたみたいですね。原野商法でなければ良いんですが。
9時50分頃、道端左に、新しい台座に載せられた小さな石仏がありました。
この石仏から25分、10時15分頃、樋沢のお不動さんがあります。
このお不動さんは1656年の作だそうで、寄木造りお不動さんです。この辺りからは鍋掛宿の範囲になるようです。
伝説の大うなぎの看板を見ながら10分ほど歩くと、道の左上に鍋掛の一里塚がありました。
その奥には鍋掛神社もあります。
ここから5分で、いよいよ鍋掛宿です。コンビニの有る交差点です。鍋掛宿の先に那珂川がありますが、その川止めのとき、宿場の住民総出で炊き出しの鍋を掛けたので鍋掛宿だそうです。
今日の宿は芦野温泉ですが、一寸気になっています。というのは、ビジネスや工事関係者がお客の宿は、朝食も早いのですが、観光客主体の宿は朝食が遅いのです。明日の行程は26キロあるし、三重県まで帰ることを考えると早立ちしたい。でも朝食が遅いと困るなあということです。
それで、ここから先コンビニは無いようなので、ここでお握りを2個買いました。明日の朝食と昼食用です。今日の昼食は昨日スーパーで買った夕食の食料が余っているので、それを食べます。要は明日の朝食が遅い場合の備えです。
交差点を渡ると清川地蔵尊があります。ここは立派なお堂に祀られています。10時50分です。
鍋掛宿は一寸宿場の面影は薄いですが、こんな感じです。本陣跡とかも残っていないのかな?
芭蕉句碑が公園みたいになっていました。芭蕉はとおったのかな。
11時過ぎに那珂川を渡りました。勿論昔は渡し場が有ったのですが。橋を渡ると越堀宿です。那珂川が荒れたとき、その両岸に旅人が渋滞するわけで、鍋掛宿の対岸に出来た越堀宿と一体で宿場をなしようです。
後半は越堀宿から始めます。
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