西国三十三札所と補陀洛山寺
先日、JTBの西国三十三所巡礼の旅という日帰りツアーに参加してきた。全11回のシリーズで今回はその第1回目です。今回は一番札所の青岸渡寺と同じく那智にある世界遺産の補陀洛山寺です。
特に観音信仰に目覚めた訳でもありませんが、歳の性か行ってみようかなと(笑)。
三十三札所のリストを見てみると、その半分位はこれまで観光や熊野街道歩きで訪れています。
でもこれまでは信仰もなかったので御朱印を貰ってはいませんでした。
昨年、会社を退職してからは暇なので、四国八十八ヶ所巡礼をしてみようかと思ったりしたので、今回の札所も参詣したら御朱印を貰いました。一番の青岸渡寺、三十三番の谷汲山など4箇所貰いました。
すると不思議なもので御朱印帳の空欄を全部埋めたくなってくるのです(笑)。
それで計画してみると、四国と違って各地に散在しているので廻るのは面倒です。それでJTBとなったわけです。
今回の青岸渡寺は熊野三山の一つ熊野那智大社と隣り合わせです。江戸時代までは一体だったでしょう。
なので熊野街道歩きでこの辺りを訪れる都度お参りしているので、多分10回近くお参りしていると思います。
でも今回はシリーズの第一回なのでどんなものかと参加しました。それに一回目は客寄せの意味もあるのでしょう安い(笑)。通常は1万円位のコースでしょうが今回は4980円です。
自分でJRで行くと交通費だけで9500円(南紀熊野フリー切符)掛かるのに、今回は添乗員、ガイド、先達さん付きで、しかも弁当も付いて4980円です。それに吊られていったわけです(笑)。
行ってみた感想ですが、やはり自分で参るよりいろいろ勉強になります。また先達さんが同行するので、今日は生まれて初めて一日に4回もいろんなお経を読みました。
行きの車中、青岸渡寺で、補陀洛山寺で、そして帰りの車中です。11回のシリーズ全部行けば般若心経も覚えるかもしれません。その上お弁当を食べる前にもお勤めがあります。
42号線から那智大社の方へ向かう道は一昨年の台風で大きな被害を受けました。台風の後、来るのは今回が2回目ですが、前回よりは少し復旧していました。それでもまだ爪あとは到る所に残っています。
那智の瀧のある飛龍神社へは台風後初めてでしたが、滝つぼに大量の岩石が埋まったようで、今でも大きなクレーンで修復作業が行われていました。
補陀洛山寺は国道42号線から那智山へ入る入り口にあります。熊野街道を新宮の熊野速玉大社から高野坂を越えて歩いてくると、この補陀洛山寺に隣接する熊野三所神社の入り口に浜の宮王子があります。
それと一寸奇妙な補陀洛渡海の信仰が有名で、私も10回近く来ていると思います。
でも今回は大勢の参詣者が居ると言う事で、本堂に上げてもらい、普段は見られない本尊の千手観音像も見せていただき、住職の話も聞けました。
御住職の話では補陀洛渡海は伝説では無く、史実であり、江戸時代中頃までに28回行われたそうです。
南方補陀洛浄土を目指して船出した小さな渡海船は、潮の流れから見て南へ進む訳がなく、すべてどこかで沈没したと思われます。
でもその渡海僧達は我々俗人の心とは異なり、補陀洛浄土へ召される死そのものを喜んで受け入れる悟りを開いていたのではないかと考えられるそうです。
那智大社への道は熊野古道大門坂として有名で、貸衣装屋さんで平安時代の衣装を借りて登るのが人気です。
そんなこんなで結構面白い充実した1日でした。
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